2026年2月8日、ミラノ・コルティナ冬季五輪のフィギュアスケート団体戦で、日本代表は合計68ポイントを獲得し、2大会連続となる銀メダルを手にした。金メダルの米国とはわずか1ポイント差。女子シングルの坂本花織、ペアの三浦璃来・木原龍一組がフリーで首位に立ち、男子フリーでは佐藤駿が194.86点を記録するなど、日本勢が終盤まで優勝争いを繰り広げた。
注目したいのは、ショートプログラムからフリーにかけて男子の出場選手が変更された点だ。ショートでは鍵山優真が演技し、フリーでは佐藤駿が日本の最終滑走を担った。アイスダンスでは吉田唄菜・森田真沙也組が両方のセグメントに出場。各選手の得点だけでなく、順位に応じた国別ポイントの積み上げが最終結果を左右した。
【2026年五輪】フィギュア団体戦のフリー出場メンバー一覧

ミラノ・コルティナ五輪のフィギュア団体戦で、日本代表がフリーに起用したのは4種目の計6人だ。男子シングルでは鍵山優真から佐藤駿に交代し、女子シングル、ペア、アイスダンスはショートプログラムまたはリズムダンスと同じ選手が出場した。
国際スケート連盟(ISU)の公式リザルトでは、佐藤が男子フリーで2位、坂本が女子フリーで1位、三浦・木原組がペアフリーで1位、吉田・森田組がアイスダンスのフリーダンスで5位と記録されている。
- 男子シングル:佐藤駿
- 女子シングル:坂本花織
- ペア:三浦璃来・木原龍一
- アイスダンス:吉田唄菜・森田真沙也
ここで押さえておきたいのは、団体戦のフリー出場者と個人戦の出場者を混同しないことだ。団体戦の男子フリーに出場したのは佐藤だが、男子ショートプログラムでは鍵山が演技していた。また、団体戦と個人戦は別競技として集計され、団体戦の得点が個人戦の得点に加算されることはない。
【公式リザルト】日本代表のフリー得点と順位点を比較
各種目の得点を確認すると、3種目で首位を獲得した日本の強さと、アイスダンスで積み上げたポイントの違いが見えてくる。以下はISUの2026年五輪団体戦公式結果に基づく一覧だ。
| 種目 | ショート・リズムダンスの出場者と得点 | フリー出場者と得点 | フリー順位 | 獲得ポイント |
|---|---|---|---|---|
| 男子シングル | 鍵山優真・108.67点 | 佐藤駿・194.86点 | 2位 | 9ポイント |
| 女子シングル | 坂本花織・78.88点 | 坂本花織・148.62点 | 1位 | 10ポイント |
| ペア | 三浦璃来・木原龍一・82.84点 | 三浦璃来・木原龍一・155.55点 | 1位 | 10ポイント |
| アイスダンス | 吉田唄菜・森田真沙也・68.64点 | 吉田唄菜・森田真沙也・98.55点 | 5位 | 6ポイント |
※ショート・リズムダンスの得点とフリーの得点は、それぞれの演技に対する技術点・演技構成点などを集計したもの。獲得要点は、そのセグメントでの順位に応じてチームに与えられるポイントであり、演技得点そのものではない。
出典:国際スケート連盟(ISU)「Olympic Winter Games 2026」団体戦公式リザルト、2026年2月6~8日。
佐藤駿の194.86点は、男子フリーで2位に入った得点だ。米国のイリア・マリニンが200.03点で首位となったため、日本は男子フリーで9ポイントを獲得した。
坂本花織の148.62点は女子フリーのトップスコア。坂本はショートでも首位に立っており、フリーでも10ポイントを獲得した。ペアの三浦・木原組も155.55点で首位となり、こちらも10ポイントを日本にもたらしている。
一方、吉田唄菜・森田真沙也組はリズムダンスで3ポイント、フリーダンスで6ポイントを獲得した。アイスダンスだけを切り取って優劣を論じるのではなく、4種目を通じてどれだけポイントを積み上げたかを見ることが、団体戦を正しく理解する鍵となる。
【ショートとフリーの違い】団体戦では何が変わる?
フィギュアスケートのショートプログラムとフリーは、どちらも演技得点で順位を競うが、演技時間や要素の構成が異なる。団体戦では、この2段階の結果を使って国ごとのポイントを積み上げる。
ショートプログラム(SP)は、決められた要素を限られた時間内に組み込む競技。男子・女子シングルとペアでは、演技時間は2分40秒を基準とする規定の範囲内で、指定されたジャンプ、スピン、ステップなどを実施する。短い演技の中でミスを抑え、各要素を確実に決めることが重要になる。
フリースケーティング(FS)は、より長い演技の中でジャンプやスピンなどを組み合わせ、技術面と表現面の両方で得点を狙う種目だ。男子・女子シングルとペアの演技時間は4分を基準とする規定の範囲内となる。アイスダンスでは、ショートに相当する種目をリズムダンス、フリーに相当する種目をフリーダンスと呼ぶ。
2026年大会の団体戦では、まずショートプログラムとリズムダンスの4種目が行われ、その結果を受けて上位5か国がフリーの決勝ラウンドへ進出した。決勝ではアイスダンス、ペア、女子シングル、男子シングルの順に競技が進み、最後の男子フリーで金メダル争いが決着した。
つまり、ショートで獲得した要点は重要だが、それだけで勝負は決まらない。日本はショート・リズムダンスの段階で33ポイントを獲得し、米国の34ポイントを1ポイント追う展開だった。その後、フリーで巻き返し、最後の男子シングルまで優勝の可能性を残した。
【団体戦のルールと採点方式】個人の得点を単純合算しない
フィギュア団体戦の順位は、各選手の演技得点を国ごとに単純合算して決める方式ではない。それぞれの種目での順位に応じてチームポイントが与えられ、その合計で最終順位が決まる。
ショートプログラムとリズムダンスには10か国が参加し、1位から順に10、9、8、7……1ポイントが与えられる。フリーの決勝ラウンドは上位5か国で争われ、各種目の1位が10ポイント、2位が9ポイント、3位が8ポイント、4位が7ポイント、5位が6ポイントを獲得する。
演技そのものの得点は、技術要素点(TES)、演技構成点(PCS)、減点などによって算出される。技術要素点はジャンプやスピンなどの実施内容と出来栄え、演技構成点は構成、表現、スケーティング技術などを評価する。これらによって各種目の順位が決まり、その順位が団体ポイントに置き換えられる。
この仕組みでは、演技得点が非常に高くても、その種目で2位ならチームが得るのは9ポイントとなる。佐藤駿が194.86点という高得点を記録しながら9ポイントだったのは、マリニンが200.03点で上回ったためだ。
逆に、団体戦では1つの種目で首位を獲得すると10ポイントを得られる。坂本と三浦・木原組がそれぞれフリーで首位となったことは、日本の合計ポイントを押し上げる大きな要因になった。
【フリー出場選手の選考と交代ルール】鍵山優真から佐藤駿へ
2026年大会で大きな注目を集めたのが、男子シングルの出場選手変更だ。ショートプログラムでは鍵山優真が108.67点で1位となり、日本に10ポイントをもたらした。フリーでは佐藤駿が起用され、194.86点で2位、9ポイントを獲得した。
これは団体戦で認められている交代ルールに基づく起用だ。ISUの五輪団体戦形式では、ショートプログラム・リズムダンスに出場した選手やペアをフリーでも起用することが原則となる一方、各国はフリーに向けて最大2エントリーを別の選手・ペアに交代できる。交代は男子、女子、ペア、アイスダンスのエントリーを対象とする。
日本は男子シングルで交代枠を活用し、鍵山から佐藤へとバトンをつないだ。鍵山はショートでチームのポイント獲得に貢献し、佐藤はフリーで高得点をマーク。1人の選手にすべてを託すのではなく、種目や演技段階に合わせて選手を起用できることも、団体戦の戦略的な特徴である。
一方、坂本花織、三浦璃来・木原龍一組、吉田唄菜・森田真沙也組は、それぞれショートまたはリズムダンスからフリーまで出場した。交代が認められているからといって、必ず選手を変更する必要があるわけではない。
交代の有無だけで起用の良し悪しを判断するのは適切ではない。選手の状態、演技の安定性、種目間の負担、チーム全体の得点戦略などを踏まえ、どの選手がどのセグメントで力を発揮できるかが判断のポイントとなる。
【フィギュア団体戦の最終順位2026】日本は1ポイント差で銀メダル
2026年2月8日の団体戦決勝は、米国と日本の接戦となった。女子フリーで坂本花織が首位、ペアフリーで三浦・木原組が首位を獲得したことで、日本は男子フリーを前に米国と59ポイントで並んだ。
最後の男子フリーでは、米国のイリア・マリニンが200.03点で1位、佐藤駿が194.86点で2位となった。この結果、米国が10ポイント、日本が9ポイントを加算。最終的に米国69ポイント、日本68ポイントとなり、日本はわずか1ポイント差で銀メダルとなった。
最終順位は次の通りだ。
- 1位・米国:69ポイント(金メダル)
- 2位・日本:68ポイント(銀メダル)
- 3位・イタリア:60ポイント(銅メダル)
- 4位・ジョージア:56ポイント
- 5位・カナダ:54ポイント
日本は2022年北京五輪に続いて2大会連続の銀メダルを獲得した。JOCの大会報道でも、ペアと女子のフリーで日本が1位となり、最後の男子フリーで米国に1ポイント及ばなかった経緯が伝えられている。
今回の結果を「佐藤駿が2位だったから金メダルを逃した」と単純化するのは正確ではない。団体戦は8つのセグメントで獲得したポイントの合計で決まる競技だ。アイスダンスのリズムダンスで3ポイント、フリーダンスで6ポイントだったことも含め、各種目の積み上げが最終順位を形作った。米国との1ポイント差は、最後の1種目だけではなく、競技全体を通じたポイントの差として理解する必要がある。
【プロの結論】フリーの得点と団体要点は分けて見る
フィギュア団体戦のメンバーやフリーの結果を調べる際、最も大切なのは「演技得点」「種目内の順位」「チームポイント」「最終順位」を混同しないことだ。これらは関連しているものの、同じ数字ではない。
例えば、佐藤駿の194.86点は男子フリーの演技得点であり、日本のチーム要点は9ポイントだった。坂本花織の148.62点と三浦・木原組の155.55点は、それぞれの種目で首位となったため、チームには10ポイントずつ加算された。
加えて、団体戦と個人戦の得点も別々に扱う必要がある。個人戦では、男子シングルの佐藤は最終3位、坂本は女子シングルで2位、三浦・木原組はペアで1位となったが、これらの個人戦の順位や得点が団体戦の最終ポイントに加わるわけではない。
結果を正確に把握したい場合は、国際スケート連盟の「Olympic Winter Games 2026」公式リザルトで「Team Event」と種目名を確認するのが確実だ。個人戦の結果ページと団体戦の結果ページを分けて見るだけで、得点の取り違えを防ぎやすくなる。
【フィギュア団体戦メンバー フリー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年ミラノ・コルティナ五輪の団体戦フリーに出場した日本代表は誰ですか?
A1:男子シングルは佐藤駿、女子シングルは坂本花織、ペアは三浦璃来・木原龍一組、アイスダンスは吉田唄菜・森田真沙也組です。男子のショートプログラムには鍵山優真が出場しました。
Q2:佐藤駿と坂本花織の団体戦フリーの得点は何点ですか?
A2:佐藤駿は194.86点で男子フリー2位、坂本花織は148.62点で女子フリー1位でした。佐藤は9ポイント、坂本は10ポイントを日本チームにもたらしました。
Q3:三浦璃来・木原龍一組のフリーの得点は何点ですか?
A3:団体戦のペアフリーで155.55点を記録し、1位となりました。日本はこの種目で10ポイントを獲得しています。
Q4:日本代表はなぜ金メダルを逃したのですか?
A4:最終順位は米国69ポイント、日本68ポイントでした。日本は女子とペアのフリーで首位となりましたが、最後の男子フリーで米国が1位、日本が2位となり、最終的に1ポイント差がつきました。
Q5:団体戦のフリー出場選手はショートと違う選手でもよいのですか?
A5:はい。五輪団体戦では、各国はショートプログラム・リズムダンスからフリーに向けて最大2エントリーを交代できます。2026年の日本は男子シングルで鍵山優真から佐藤駿へ交代しました。
Q6:団体戦の得点は個人戦にも加算されますか?
A6:加算されません。団体戦は各種目の順位に応じたチームポイントの合計で順位を決める競技であり、個人戦は個人戦のショートプログラムとフリーの結果によって順位が決まります。
まとめ:2026年の日本代表は団体戦で2大会連続の銀メダル
2026年ミラノ・コルティナ五輪のフィギュア団体戦で、日本代表は68ポイントを獲得し、米国に1ポイント差で銀メダルとなった。フリーでは佐藤駿が194.86点、坂本花織が148.62点、三浦璃来・木原龍一組が155.55点を記録。吉田唄菜・森田真沙也組もフリーダンスで6ポイントを獲得し、チームの戦いを支えた。
日本代表のフリーメンバーを確認する際は、男子の佐藤駿、女子の坂本花織、ペアの三浦・木原組、アイスダンスの吉田・森田組を押さえておきたい。加えて、鍵山優真から佐藤駿への交代、各種目の順位点、団体戦と個人戦の得点の違いを理解すると、最終結果に至る流れが明確になる。
団体戦は、スター選手の高得点だけで勝敗が決まる競技ではない。4種目すべてでポイントを積み重ね、ショートからフリーまでチームとして戦い抜くことが求められる。2026年大会の日本代表は、3種目のフリーで首位を獲得しながらも、最終種目まで続いた接戦の末に銀メダルを獲得した。公式リザルトを種目ごとに確認することが、その激戦を正確に理解する最も確かな方法だ。