2026年の読売ジャイアンツで打撃コーチを務めたのは誰なのか。NPB公式の「2026年度 監督・コーチ一覧」を確認すると、一軍打撃コーチはゼラス・ウィーラーと李承燁(イ・スンヨプ)、二軍打撃コーチは大田泰示、巡回打撃コーチは矢野謙次だった。ところが、シーズン終了後には李承燁と矢野謙次の退任が相次いで発表され、来季のコーチ人事にも注目が集まっている。
加えて、2026年10月23日には松井秀喜氏の新監督就任が明らかになった。2026年の担当者、退任の経緯、歴代の打撃コーチ、そして2027年の新体制は、同じ情報として扱うことはできない。球団の発表とNPB公式の登録情報、報道で明らかになった内容を整理し、巨人の打撃部門がどのように変わろうとしているのかを解説する。
【2026年最新】巨人打撃コーチは誰?NPB公式一覧で確認

2026年の巨人打撃コーチを調べる際、まず確認したいのが日本野球機構(NPB)の公式公示だ。「2026年度 監督・コーチ一覧」には、一軍・二軍・三軍に加え、巡回コーチの担当者も掲載されている。
同一覧に記載された打撃部門の主な担当者は、次の4人だ。ここでいう2026年の陣容は、あくまで2026年シーズンの登録情報を基準としている。
- ゼラス・ウィーラー:一軍打撃コーチ。背番号86。
- 李承燁(イ・スンヨプ):一軍打撃コーチ。背番号90。
- 大田泰示:二軍打撃コーチ。背番号93。
- 矢野謙次:巡回打撃コーチ。背番号80。
この4人は、同じ打撃部門に所属していても担当範囲が異なる。一軍の打撃コーチは一軍選手の試合や打撃面を支え、二軍の打撃コーチはファームの選手の育成を担う。巡回打撃コーチは、複数のカテゴリーを横断して指導する立場だ。
ただし、2026年の一覧に名前が掲載されていることと、2027年も同じ役職を続けることは別の話である。10月14日には李承燁、10月21日には矢野謙次の今季限りの退任が発表された。シーズン中の担当者を確認する場合はNPB公式一覧、来季の陣容を確認する場合は退任発表と新体制の発表を、それぞれ照合する必要がある。
【役割を整理】ウィーラー・李承燁・大田泰示・矢野謙次の担当範囲
ゼラス・ウィーラー|一軍打撃コーチ
ゼラス・ウィーラーは、現役時代に内野手・外野手としてプレーした元プロ野球選手で、引退後は巨人のコーチを務めている。2026年度のNPB公式一覧では、一軍打撃コーチとして登録されていた。
ウィーラーの役職を理解するうえで重要なのは、一軍打撃コーチという立場だ。一軍では、相手投手への対応や試合での打席の準備、選手それぞれの打撃課題への助言など、実戦に直結する指導が求められる。シーズン中の試合と選手の状態を踏まえながら、打撃面を支える役割である。
もっとも、コーチ個人の具体的な担当選手や指導方法の全容は、役職名だけで判断できない。ウィーラーが2027年も同じ役職を務めるかどうかについても、来季の公式発表を確認する必要がある。
李承燁(イ・スンヨプ)|2026年の一軍打撃コーチ
李承燁は韓国を代表する強打者として知られ、2006年から2010年まで巨人でプレーした。日刊スポーツの報道によると、NPB通算159本塁打を記録し、2025年秋の巨人の秋季キャンプでは臨時コーチとして主に若手選手を指導した。
その後、阿部慎之助前監督から正式に打撃コーチ就任を打診され、2026年シーズンから一軍打撃コーチを務めることになった。現役時代に巨人のユニホームを着た経験を持つ指導者が、今度はコーチとして後輩を支える形だった。
しかし、巨人は2026年10月14日、李承燁の今季限りの退団を発表した。2026年の担当者としては一軍打撃コーチだが、2027年のコーチ陣に残る人物として扱うことはできない。
大田泰示|二軍打撃コーチ
大田泰示は、2026年度のNPB公式一覧で二軍打撃コーチに登録されている。現役時代に巨人でプレーした経験を持ち、選手から指導者へと立場を変えた人物の一人だ。
二軍の打撃コーチに求められるのは、一軍の試合結果だけでは測れない育成面への働きかけである。打撃フォームの調整、苦手な球種への対応、実戦経験を通じた課題の発見など、選手が一軍で通用する力を身につけるための支援が重要になる。
大田が2027年も二軍打撃コーチを続けるかどうかは、今後の人事発表を待つ必要がある。2026年の役職がそのまま来季の配置を意味するわけではない。
矢野謙次|一軍、二軍を経験した巡回打撃コーチ
矢野謙次は2003年から2015年まで巨人でプレーし、その後は北海道日本ハムファイターズへ移籍。現役引退後は日本ハムで打撃コーチやスカウトなどを経験した。
巨人には2024年に一軍打撃コーチとして復帰し、2025年は二軍打撃チーフコーチ、2026年は巡回打撃コーチを務めた。複数の指導ポジションを経験してきたことから、2026年の肩書だけでなく、前年までの配置転換も押さえておきたい。
ただし、矢野は2026年10月21日に今季限りの退任が発表されている。2027年の巡回打撃コーチとして継続することが決まったわけではない。
【歴代の変遷】巨人打撃コーチはどう変わってきた?
巨人の歴代打撃コーチを振り返ると、一軍の打撃部門を担当するコーチだけでなく、二軍や三軍、巡回指導、打撃コーディネーターなど、複数の役割が設けられてきたことが分かる。指導者の顔ぶれだけでなく、どのカテゴリーを担当したのかを見ると、チームの指導体制の変化を理解しやすい。
NPB公式の年度別監督・コーチ一覧から確認できる主な変遷をまとめた。
| 年度 | 主な打撃部門の担当者 | 体制の特徴 |
|---|---|---|
| 2022年 | 金杞泰、横川史学、村田修一 | 一軍の打撃コーチや打撃兼内野守備コーチを配置。 |
| 2023年 | 大久保博元、亀井善行、ゼラス・ウィーラー | 一軍の打撃チーフコーチ、打撃コーチに加え、ウィーラーは打撃コーディネーターを担当。 |
| 2024年 | 二岡智宏、矢野謙次、ゼラス・ウィーラー | 二岡がヘッド兼打撃チーフコーチ、矢野が一軍打撃コーチ、ウィーラーが巡回打撃コーチを担当。 |
| 2026年 | ゼラス・ウィーラー、李承燁、大田泰示、矢野謙次 | 一軍、二軍、巡回の各カテゴリーに打撃担当者を配置。シーズン終了後に李と矢野の退任を発表。 |
| 2027年 | 監督は松井秀喜氏。コーチ陣全体は未確定。 | 10月23日の就任会見時点では、コーチ人事は協議中だった。 |
※2022年から2024年までの役職はNPB公式の各年度一覧に基づく。表は打撃部門の変遷を理解するための抜粋であり、各年度の全コーチを掲載したものではない。2027年の記載は2026年10月26日時点の公表状況に基づく。
この変遷から読み取れるのは、巨人の打撃指導が一軍だけで完結する体制ではないということだ。一軍の試合で結果を出すための指導と、二軍・三軍で選手を育成するための指導では、求められる役割が異なる。巡回コーチやコーディネーターのような役職は、その間をつなぐ仕組みとして理解できる。
また、同じ人物が年度によって一軍、二軍、巡回と担当を変えることもある。矢野謙次の配置転換は、その具体例だ。歴代の顔ぶれを比較するときは、名前だけを並べるのではなく、役職と担当カテゴリーをセットで確認したい。
【退任の経緯】李承燁と矢野謙次はなぜ退任するのか
李承燁は2026年10月14日に退団を発表
巨人は2026年10月14日、李承燁が今季限りで退団すると発表した。日刊スポーツによると、李は2025年秋の秋季キャンプで臨時コーチを務め、キャンプ終了後に阿部慎之助前監督から正式な打撃コーチ就任の打診を受けていた。2026年に一軍打撃コーチとして復帰したものの、在任期間は1シーズンとなった。
退任理由については、巨人の退団発表だけで具体的な事情が明らかになったわけではない。本人の発信では、再び巨人のユニホームを着て指導する機会を得たことや、ファンへの感謝が伝えられている。
ここで混同しやすいのが、韓国プロ野球・斗山ベアーズの監督退任との違いだ。李は2023年に斗山の監督に就任し、2025年途中に退任している。韓国での監督退任と、2026年の巨人打撃コーチ退任は、所属先も時期も異なる別の出来事である。斗山での退任経緯を、そのまま巨人での退任理由として説明することはできない。
矢野謙次は2026年10月21日に退任を発表
巨人は10月21日、矢野謙次巡回打撃コーチが今季限りで退任すると発表した。日刊スポーツは、李承燁と實松一成一軍バッテリーコーチに続く、今オフ3人目のコーチ退任として報じている。
矢野の指導者としての歩みを振り返ると、2024年に一軍打撃コーチとして巨人へ復帰し、2025年は二軍打撃チーフコーチ、2026年は巡回打撃コーチを務めた。選手として巨人を経験し、日本ハムで指導やスカウト業務にも携わった経歴を持つ。
一方、退任発表では、矢野が巨人を離れる具体的な理由までは明らかにされていない。配置転換の経緯は確認できるが、それを退任の直接的な原因と断定することはできない。
實松一成の退任も含め、理由は個別に見る必要がある
10月19日には、實松一成一軍バッテリーコーチの今季限りの退任も発表された。日刊スポーツなどの報道では、實松は本人からの申し出による退任とされ、本人も新しいことに挑戦する意向を語っている。
このように、同じオフシーズンに複数のコーチが退任していても、その事情は一律ではない。實松については本人の申し出が報じられている一方、李承燁と矢野謙次については、発表された情報だけでは具体的な退任理由を同じものとして扱えない。
「成績不振による解任」「監督交代に伴う一斉刷新」といった説明を採用するには、球団発表や本人の説明など、それを裏付ける根拠が必要になる。退任の事実と、その理由についての推測は分けて考えるべきだ。
【2026年と2027年の比較】松井秀喜新監督のコーチ人事はどこまで決まった?
2026年と2027年の巨人を比較する際、最大の変化は監督交代だ。2026年のNPB公式一覧では阿部慎之助が監督として掲載されているが、NPBは2026年5月26日、橋上秀樹オフェンスチーフコーチが監督代行を務めることを公示した。2026年シーズン中の体制と、翌年の体制を同じものとして扱うことはできない。
そして10月23日、松井秀喜氏の新監督就任が明らかになり、都内で就任会見が行われた。日刊スポーツの報道によると、松井氏はコーチ人事について、球団と話し合って決める考えを示したうえで、「現時点で1人だけ声をかけております。それ以外、まだ何も決まってません」と説明した。
この発言が示すのは、新監督の就任が明らかになった段階でも、コーチ陣全体の組閣は完了していなかったということだ。2027年のコーチ人事については、監督の就任発表と、個々のコーチの就任・続投発表を分けて追う必要がある。
2026年と2027年の違いを整理すると、次のようになる。
- 2026年:NPB公式の年度別一覧で、一軍打撃コーチはウィーラーと李承燁、二軍打撃コーチは大田泰示、巡回打撃コーチは矢野謙次と確認できる。
- 2026年シーズン終了後:李承燁、實松一成、矢野謙次の退任が相次いで発表された。
- 2027年:松井秀喜氏の新監督就任は明らかになったが、10月23日の会見時点ではコーチ陣全体の人事は未決定だった。
したがって、2026年の担当者が2027年も続投するかどうかは、個別の発表が出るまで確定しない。ウィーラーの一軍打撃コーチ続投、大田の二軍打撃コーチ続投、あるいは新しい打撃コーチの招聘についても、2026年の名簿だけを根拠に判断することはできない。
松井新監督の下で打撃部門がどのように編成されるかは、2027年の巨人を考えるうえで重要な論点だ。ただし、コーチ人事の発表前に特定の人物を新任・続投と決めつけるのは早い。球団からの正式発表が、来季の担当者を判断する基準となる。
【プロの視点】巨人の打撃部門を評価する3つの判断基準
巨人打撃コーチの人事を見るとき、注目したいのは単に有名な元選手が入閣するかどうかではない。コーチの肩書、担当カテゴリー、選手育成の流れを合わせて確認することで、新体制の狙いをより具体的に考えられる。
1. 一軍と二軍の指導がつながっているか
一軍打撃コーチには、試合での対応や短期的な課題の修正が求められる。一方、二軍打撃コーチには、選手が長期的に技術を身につけ、一軍に上がるための支援が求められる。両者の指導が連動していれば、ファームで取り組んだ課題を一軍でも継続して改善しやすくなる。
2026年の巨人では、大田泰示が二軍打撃コーチ、ウィーラーと李承燁が一軍打撃コーチという役割分担だった。2027年の人事を評価する際も、誰が就任するかだけでなく、一軍と二軍の連携をどのように構築するかが注目点になる。
2. 退任の理由と後任人事を混同しない
コーチの退任が続くと、チーム方針の変更や指導体制の見直しを想像しやすい。しかし、退任の発表だけで、成績への責任、監督との関係、指導方針の不一致などを原因と断定することはできない。
李承燁と矢野謙次の退任についても、確認できるのは球団が今季限りの退任を発表したことと、それぞれの指導経歴だ。後任が誰になるのか、どのような方針で打撃部門を編成するのかは、正式な人事発表を待って判断する必要がある。
3. 名前の知名度より、役職と実際の役割を見る
元主力選手や著名な指導者が入閣すると話題になりやすいが、指導者としての評価は現役時代の実績だけで決まるものではない。どのカテゴリーを担当するのか、選手の課題にどう向き合うのか、チーム内でどのような役割を持つのかを確認することが大切だ。
また、コーチの配置が決まった段階と、実際に指導を行った結果が出る段階も異なる。新体制の評価では、就任発表だけで結論を出すのではなく、選手の起用や成長、打撃面の変化などを継続的に見ていく必要がある。
【巨人打撃コーチ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の巨人の一軍打撃コーチは誰ですか?
A1:NPB公式の2026年度監督・コーチ一覧では、ゼラス・ウィーラーと李承燁が一軍打撃コーチです。ただし、李承燁は2026年10月14日に今季限りの退団が発表されています。2027年の担当者は別途確認する必要があります。
Q2:李承燁が巨人の打撃コーチを退任した理由は何ですか?
A2:巨人は2026年10月14日に今季限りの退団を発表しましたが、発表された情報からは具体的な退任理由を断定できません。2025年秋の臨時コーチを経て阿部慎之助前監督から就任を打診され、2026年に一軍打撃コーチを務めた経緯が報じられています。
Q3:大田泰示は2027年も二軍打撃コーチを務めますか?
A3:2026年度のNPB公式一覧では二軍打撃コーチですが、2027年の続投は別の発表事項です。2026年10月23日の松井秀喜新監督の就任会見時点では、コーチ人事全体は決まっていませんでした。
まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準
2026年の巨人打撃コーチは、一軍がゼラス・ウィーラーと李承燁、二軍が大田泰示、巡回が矢野謙次という体制だった。NPB公式の年度別一覧を確認すれば、それぞれの担当カテゴリーと役職を把握できる。
一方、シーズン終了後には李承燁、實松一成、矢野謙次の退任が発表され、10月23日には松井秀喜氏の新監督就任が明らかになった。2027年のコーチ人事は、この一連の動きを踏まえて追う必要がある。
今後の情報を確認する際は、①NPB公式の年度別監督・コーチ一覧、②読売ジャイアンツのコーチ就任・退任に関する公式発表、③新監督の会見や報道で明らかになった発言、の3点を照合したい。2026年の担当者と2027年の新体制を区別し、正式に決まった人事と今後の見通しを混同しないことが、巨人打撃コーチの最新情報を正しく理解するための基本となる。