「令和の虎」は、起業家や事業を始めたい志願者がビジネスプランをプレゼンし、投資家である「虎」たちが出資するかどうかを判断するYouTube番組です。2018年12月20日に配信が始まり、2026年10月にはチャンネル登録者数が153万人に達する規模へと成長しました。創業資金をめぐる真剣勝負だけでなく、経営者同士の議論や、志願者が厳しい質問に答える場面も人気を集めています。
一方、初代主宰の岩井良明氏の逝去、二代目主宰・林尚弘氏への交代、運営会社モノリスジャパンの代表取締役である岩井詠子氏、そして2025年に退職した鈴木康一氏(ズッキー)をめぐる問題など、番組の運営体制にも大きな変化がありました。2026年の出演者ランキングや派生チャンネル「令和の虎Second」の位置づけも含め、番組の仕組み、運営の現状、評判と実態を整理します。
【令和の虎とは?】2018年から続くTiger Fundingの仕組みと人気の理由

令和の虎は、かつて日本テレビ系で放送された投資バラエティー番組「マネーの虎」のコンセプトを、YouTube時代に展開したビジネスリアリティー番組です。英語表記は「Tiger Funding」。志願者が実現したい事業や解決したい課題を説明し、複数の投資家が計画の実現性や本人の能力を評価します。
番組の特徴は、単なる資金調達のプレゼン大会ではないことです。虎たちは、売上予測や利益率、顧客獲得の方法、競合との差別化、志願者自身の経験などを問い、計画の弱点を指摘します。志願者が自分の考えを説明しきれるかどうかも、判断材料の一つになります。
2026年10月24日時点のチャンネル統計サービス「func!!today」の集計では、令和の虎CHANNELの登録者数は約153万人、公開動画数は4,234本、総再生回数は約18億2,200万回です。公式サイトの沿革でも、2025年10月に登録者数150万人を突破したと紹介されています。
これほど多くの視聴者を集める背景には、起業や投資という実務的なテーマに、人間同士の対立や説得というドラマが組み合わさっている点があります。事業の数字を学ぶ目的で見る人もいれば、経営者の判断力や志願者の受け答えを楽しむ人もいます。
ただし、動画は限られた時間に編集されたコンテンツです。番組内の議論は経営を考える材料になりますが、放送された情報だけで企業の財務状況や投資リスクのすべてを把握できるわけではありません。経営の学習素材と娯楽番組という二つの側面を理解しておくことが大切です。
【出資の流れを解説】ALL or NOTHINGの条件と志願者の応募方法
令和の虎の中心企画であるTiger Fundingでは、志願者が希望する金額を提示し、その資金で実現したい事業計画を説明します。虎たちは質問や意見を通じて計画を検討し、出資する場合は金額を表明します。番組の特徴的なルールが「ALL or NOTHING」です。
虎たちの出資表明額の合計が志願者の希望額に達すれば「ALL」、1円でも足りなければ「NOTHING」となります。「ALL」なら番組上の出資成立となり、「NOTHING」では出資表明があっても番組のルール上、獲得できる金額はゼロです。
たとえば、希望額が500万円の志願者に対して、虎たちの出資表明額の合計が500万円なら「ALL」です。一方、合計が499万円であれば「NOTHING」となります。個々の虎が計画を評価していても、希望額に届かなければ成立しないという緊張感が、この番組の見どころです。
なお、番組内の出資表明と、実際の契約締結や資金の受け取りに関する細目は区別して考える必要があります。出資の形態や権利関係、契約条件などは案件ごとの確認が必要であり、動画の成立判定だけですべての条件が分かるわけではありません。
志願者が応募して出演するまでの流れ
- 応募:令和の虎公式サイトの「志願・出演のお申込み」からLINEで応募する。
- エントリーフォーム:応募に必要な情報を入力し、事業内容や挑戦したい理由を伝える。
- 事業計画書の提出:事業の概要や資金の使い道などをまとめて提出する。
- 事前面談:応募内容をもとに審査が行われ、出演の可否が判断される。
- 収録:出演オファーを受けた志願者が虎たちの前でプレゼンテーションする。
公式サイトによると、応募自体は無料で、LINEでの応募から事業計画書の提出、事前面談、収録へと進みます。ただし、応募した人が全員出演できるわけではありません。提出内容と面談を踏まえた審査があり、出演オファーはその結果によって決まります。
また、起業前やアイデア段階でも応募できると案内されています。事業計画書を作った経験がない場合も、応募後の案内でまとめ方についてサポートを受けられるとされています。応募を考えるなら、まずは自分のアイデアを「誰の、どんな課題を、どのように解決するのか」という形で説明できるようにすることが出発点です。
【2026年最新】令和の虎の出演者一覧と歴代の虎・総選挙ランキング
令和の虎の「虎」は、単に知名度の高い経営者を並べたものではありません。各分野で事業を展開する経営者や実業家に加え、過去に志願者として出演し、その後に虎として参加するようになったメンバーもいます。出演者の顔ぶれが変わることで、事業を見る視点にも幅が生まれています。
初代主宰の岩井良明氏は、教育事業を起点に経営者として活動し、テレビ番組「マネーの虎」への出演を経て、2018年に令和の虎を立ち上げました。2024年9月に岩井氏が逝去した後、同年10月には林尚弘氏が二代目主宰に就任しています。
令和の虎総選挙2026の総合ランキング
令和の虎公式サイトの出演者一覧には、「令和の虎総選挙2026」の総合ランキングが反映されています。2026年の掲載順位は次のとおりです。
- ドラゴン細井
- 林尚弘
- 谷本吉紹
- 桑田龍征
- 安藤功一郎
- 三浦哲郎
- 榊原清一
- 関口ケント
- 平出心
- 島田隆史
- 迫佑樹
- 神田みつき
- 桐原隆
- 南忠則
- 唐沢菜々江
- 大石純平
- 竹内亢一
- 田中絢望
- 遠藤悠記
- 稲葉信
- 寺田高士
- 孫駿一郎
- 荒木杏奈
- 竹長篤史
上記は公式サイトに掲載された総合ランキングの順位です。ランキングに参加していない出演者は五十音順で掲載されているため、一覧の数字がないからといって、番組への出演実績や経営者としての実力が低いことを意味するわけではありません。
ほかにも、東将大、河原由次、小林真之、佐々木貴史、高澤有紀、津田篤志、土橋和貴、中村英俊、西田拳、畠山大輝、松下直人、茂木哲也、山本雅俊など、多様な経歴を持つメンバーが公式サイトに掲載されています。出演者の入れ替わりや新たな参加もあるため、最新の顔ぶれを確認する際は公式の出演者一覧が基準になります。
歴代の虎を知るうえで押さえたい人物
岩井良明氏は、令和の虎の初代主宰として番組の方向性を築いた人物です。教育事業を軸に、投資家としての経験と番組制作への情熱を結びつけました。志願者の事業を評価するだけでなく、挑戦する人の姿勢や覚悟を問う番組のイメージを広く定着させました。
林尚弘氏は、2024年10月に二代目主宰に就任。主宰交代後の番組運営を担い、2026年も総合ランキング上位に掲載されています。
桑田龍征氏、ドラゴン細井氏、谷本吉紹氏らも、2026年の出演者一覧で上位に名を連ねる主要メンバーです。それぞれの事業経験や専門分野の違いが、志願者への質問や評価の違いにつながっています。
ランキングは番組内での人気や支持を知る手掛かりになりますが、投資家としての成績や出資先の成功率を直接示す指標ではありません。出演者の評価を考える際は、順位だけでなく、本人の事業実績、発言の根拠、志願者への助言内容などを併せて見る必要があります。
【運営の変遷を時系列で整理】岩井良明氏から林尚弘氏へ、2026年の現在まで
令和の虎の歴史を理解するには、番組の配信開始だけでなく、主宰交代、運営会社の人事、派生コンテンツの展開を合わせて見ることが大切です。公式サイトや会社概要、関係者の公表内容をもとに、主要な出来事を整理します。
| 時期 | 主な出来事 | 意味・確認できる内容 |
|---|---|---|
| 2018年12月20日 | 令和の虎の配信開始 | 事業計画を投資家が評価するYouTube番組としてスタート。 |
| 2024年3月 | 岩井良明氏が社長職の退任を発表 | 岩井氏は34年間務めた社長職を退く意向を公表。 |
| 2024年9月〜10月 | 岩井良明氏の逝去、林尚弘氏の主宰就任 | 岩井氏の逝去後、10月に林氏が二代目主宰に就任。 |
| 2025年8月 | 鈴木康一氏の退職が公表される | モノリスジャパンの代表取締役である岩井詠子氏が退職を報告。本人側からも経緯について発信があった。 |
| 2025年10月 | 登録者数150万人を突破 | 公式サイトがチャンネルの節目として紹介。 |
| 2026年4月 | 令和の虎EXPO、新虎オーディション、第二回総選挙 | 公式サイトで大型イベントや出演者選考、総選挙の開催が案内された。 |
| 2026年10月 | 登録者数153万人規模 | チャンネル統計サービスでは10月24日時点で約153万人と集計。 |
運営の大きな転換点は、初代主宰・岩井良明氏の逝去と、林尚弘氏への主宰交代です。岩井氏が築いた番組のブランドを引き継ぎながら、出演者の選考やイベント、派生チャンネルなどを通じて番組を展開する体制へと移っています。
現在の運営会社である株式会社MONOLITH Japanの公式会社概要では、代表取締役として岩井詠子氏が掲載されています。同社は教育業界に特化した広告事業などを手掛け、令和の虎関連のコンテンツも運営しています。会社の代表者と、YouTube番組の主宰者は役割が異なるため、両者を混同しないことがポイントです。
公式サイトの沿革には、2026年の令和の虎EXPO、新虎オーディション2026、第二回令和の虎総選挙も記載されています。したがって、2026年の令和の虎は、動画を定期配信するだけでなく、出演者の発掘や視聴者との接点づくりを含む複合的なコンテンツ事業として展開されています。
【鈴木康一氏の退職問題】岩井詠子氏の説明と本人の主張、2026年の最新動向
令和の虎の運営をめぐる話題の一つが、鈴木康一氏、通称「ズッキー」の退職です。鈴木氏は番組の裏方として虎との調整やブランディング、キャッチコピーの制作、司会、ファンクラブの運営などに関わってきた人物です。長年番組を支えた運営メンバーの退職だったため、視聴者の関心を集めました。
2025年8月に公表された退職
2025年8月1日に公開された令和の虎の動画では、モノリスジャパンの代表取締役である岩井詠子氏が鈴木氏の退職を報告しました。翌2日にはユーチュラなどがこの発表を報道しています。岩井氏は、鈴木氏が番組の運営や出演者との連携に果たした役割に感謝を示す一方、退職の背景については「経営・運営方針の違い」と説明しました。
一方、鈴木氏は2025年8月2日の本人発信で、7月3日に突然退職を言い渡されたと主張しました。同年10月には自身のチャンネルでも解任に至る経緯を説明し、退職の通告に関する自身の認識を明らかにしています。会社側の説明と本人側の主張は、退職に至る経緯の描写が一致していません。
2026年にも続く関係者間の応酬
2026年4月には、ユーチュラなどが林尚弘氏による鈴木氏の退職問題についての発信を報道しました。林氏は、鈴木氏が番組の主宰交代をめぐって動いていたという見解を示し、問題を「クーデター」と表現しました。一方、鈴木氏は同月、別の出演者による自身についての発信を「事実無根の印象操作」として反論し、法的措置にも言及したと報じられています。
これらは関係者それぞれの主張であり、発言があったことと、その内容が第三者によって立証されたことは同じではありません。退職の経緯を理解するには、会社側の公表、鈴木氏本人の説明、林氏の発信を分けて捉える必要があります。
また、2026年4月には、鈴木氏と令和の虎への出演経験がある実業家・小澤辰矢氏による新チャンネル「令和の龍」の立ち上げが日刊スポーツなどで報じられました。これは、令和の虎を支えた関係者が別の場で活動を始めた動きとして注目されています。ただし、新チャンネルの始動そのものを、令和の虎の運営問題に関する特定の主張の裏付けとみなすことはできません。
岩井詠子氏については、モノリスジャパンの公式会社概要で現在も代表取締役として掲載されています。鈴木氏の退職問題と、同社の代表者としての役割は別の論点です。番組の運営状況を把握する際は、会社の公式情報と、当事者が個別に発信する説明を混ぜずに読むことが大切です。
【評判と実態を検証】令和の虎Secondとの違い、見るべきポイント
令和の虎の評判が分かれやすい理由は、番組の構造そのものにあります。志願者は自分の事業を評価してもらう一方、虎から厳しい質問や率直な批判を受けることがあります。経営の弱点を具体的に指摘する場面を有益と感じる視聴者がいる一方、強い言葉や対立が目立つ場面を見て、威圧的だと感じる視聴者もいます。
この番組を実務の参考にするなら、出演者の言葉の強さだけでなく、指摘の根拠に注目するのがおすすめです。顧客の需要をどう確認するか、売上の予測に根拠があるか、利益を確保できるか、資金をどのように使うか。こうした具体的な論点を拾えば、番組を単なる口論ではなく、事業計画を検討する教材として活用できます。
出演による効果は、出資だけではない
令和の虎公式サイトの志願者募集ページでは、出演後の反響として、問い合わせが出演後2週間で400件を超えた例、出演翌月の売上が計画比335%になった例、新規申し込みが前月比200%になった例、出演から半年で来店が100人を超えた例などが紹介されています。
ただし、これらは出演者アンケートに基づく個別事例であり、公式サイトも成果を保証するものではないと説明しています。出演すれば必ず売上が伸びる、あるいは必ず出資を受けられるという意味ではありません。番組への出演には認知拡大やフィードバックという利点がある一方、事業そのものの競争力や実行力が大切です。
令和の虎Secondは何が違う?
「令和の虎Second」は、令和の虎シリーズの派生チャンネルです。公式チャンネルの説明では、「〇〇版令和の虎」やサブコンテンツを配信する場として紹介され、「愛は令虎を救う」という理念を掲げています。本家のTiger Fundingを中心に据えたチャンネルと比べ、テーマ別の企画や派生コンテンツを楽しめる点が特徴です。
公式サイトの切り抜き運用ガイドラインでも、令和の虎Second、令和の虎Youth、通販の虎などは本家とは別の派生チャンネルとして扱われています。2026年10月下旬のYouTube統計サービスの集計では、令和の虎Secondの登録者数は約20万8,000人です。
本家とSecondを比較するときは、チャンネル名だけで判断するのではなく、各動画の企画、出演者、志願内容、評価の進め方を確認するのが確実です。派生チャンネルであっても、すべての企画が同じ出資ルールや進行形式を採用しているとは限りません。
令和の虎が向いている人・注意したい人
- 向いている人:起業を考えている人、事業計画の弱点を知りたい人、投資家がどのような数字や根拠を重視するのか学びたい人。
- 参考にする際に注意したい人:番組内の発言だけを経営の正解と考えてしまう人、強い言葉や編集による演出を事実の全体像だと受け取ってしまう人。
- 応募を検討している人:出資だけでなく、事業の認知拡大や経営者からの助言も目的に含められる人。出演審査があることや、出資が成立しない可能性も理解しておく必要がある。
最終的に見るべきなのは、誰が強く発言したかだけではありません。事業の数字が現実的か、指摘に根拠があるか、志願者が助言を受けて改善できるかという視点があれば、令和の虎から得られる情報の質は大きく変わります。
【令和の虎】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:令和の虎は2026年現在も続いていますか?
A1:はい。2026年も公式サイトで出演者一覧、新虎オーディション、令和の虎EXPOなどの情報が掲載されており、YouTubeチャンネルも登録者数153万人規模に達しています。
Q2:令和の虎で出資を受けるにはどうすればいいですか?
A2:公式サイトの「志願・出演のお申込み」からLINEで応募し、エントリーフォームへの回答、事業計画書の提出、事前面談などを経て出演審査を受けます。応募は無料ですが、応募者全員が出演できるわけではありません。
Q3:鈴木康一氏が令和の虎を退職した本当の理由は何ですか?
A3:2025年8月、岩井詠子氏は退職理由を経営・運営方針の違いと説明しました。一方、鈴木氏は突然退職を言い渡されたと主張し、2026年にも関係者間で異なる見解が示されています。双方の説明は一致しておらず、当事者の主張を区別して理解する必要があります。
Q4:岩井詠子氏と林尚弘氏は、令和の虎でどのような役割を担っていますか?
A4:岩井詠子氏は運営会社モノリスジャパンの代表取締役として公式会社概要に掲載されています。林尚弘氏は2024年10月に就任した二代目主宰です。会社の代表者と番組の主宰者は、それぞれ異なる役割を担っています。
Q5:令和の虎Secondは本家と同じ番組ですか?
A5:同じシリーズに属する派生チャンネルですが、公式には「〇〇版令和の虎」やサブコンテンツを配信する場として案内されています。企画や進行形式は動画ごとに確認するのがおすすめです。
まとめ:令和の虎の現在と、番組を賢く活用する判断基準
令和の虎は、2018年に始まったTiger Fundingを中心に成長し、2026年には登録者数153万人規模のYouTubeチャンネルとなりました。初代主宰の岩井良明氏から林尚弘氏へと主宰が交代した後も、出演者の選考、総選挙、イベント、派生チャンネルなどを通じて展開が続いています。
一方、鈴木康一氏の退職をめぐっては、岩井詠子氏による会社側の説明と、鈴木氏本人の主張に食い違いがあり、2026年にも関係者の発信が続いています。こうした運営上の話題を追う際には、公式発表と当事者の主張、報道で確認された出来事を区別することが大切です。
志願者にとっての令和の虎は、資金調達だけでなく、経営者からの助言や事業の認知拡大を目指せる場です。視聴者にとっては、事業計画の立て方や投資判断の視点を学べるコンテンツでもあります。ただし、番組への出演や出資成立が事業の成功を保証するわけではありません。
2026年の令和の虎を理解するうえで大切なのは、ランキングや話題性だけに目を向けず、事業の数字、発言の根拠、運営に関する公表情報を合わせて見ることです。その視点を持てば、番組を娯楽として楽しみながら、起業や経営に役立つ知識を得ることもできます。