英語の「so far」は、「今のところ」「これまでのところ」「今までに」などと訳される表現です。日常会話からビジネス英語、ニュース記事まで幅広く使われ、特に現在までの進捗や経験、結果を伝える場面でよく登場します。しかし、文脈によっては「ある地点まで」「一定の範囲まで」といった意味になり、単純に「今のところ」と訳すだけでは理解しにくいケースもあります。
英語辞書のCambridge Dictionaryは「so far」を「until now(今まで)」という意味で説明し、British Councilの文法解説でも、現在完了形と一緒に使われる時間表現の一つとして挙げています。一方、日本語の英語学習記事では、時間・距離・範囲などの観点から用法を整理する解説も見られます。2026年の英語学習でも押さえておきたいのは、単語の直訳よりも「どこまでを基準に話しているのか」という視点です。
【まず結論】so farの意味は「今のところ」「これまでのところ」

「so far」の最も基本的な意味は、過去から現在までの経過を振り返り、その時点での状況を表すことです。日本語では「今のところ」「これまでのところ」「今までに」と訳すと自然です。
例えば、仕事の進捗を聞かれたときや、旅行で何を経験したかを話すとき、あるいは調査でどこまで分かったかを説明するときに使えます。
- So far, everything is going well.
今のところ、すべて順調です。 - I have read three books so far.
今までに3冊の本を読みました。 - We haven't found any problems so far.
これまでのところ、問題は見つかっていません。 - How is your new job going so far?
新しい仕事は今のところどうですか。
4つの例文に共通しているのは、過去から現在までの状況を評価している点です。3冊の本を読んだという実績、問題が見つかっていないという調査結果、仕事の進み具合など、話題は異なっても「現在までにどこまで進んだか」という視点があります。
また、「今のところ」という日本語には、今後状況が変わる可能性も含まれます。例えば「今のところ順調です」と言っても、将来まで必ず順調だと保証しているわけではありません。so farも同様に、現時点での評価を表すのであって、未来の結果まで確約する表現ではありません。
Cambridge Dictionaryでも、so farは「until now」と関連づけて説明されています。まずは「過去から現在までを振り返る表現」と理解しておくと、さまざまな例文に応用できます。
【時間・距離・範囲・程度】so farは文脈で意味が変わる
so farを理解するときに注意したいのが、すべての英文を「今のところ」と訳す必要はないという点です。farには「遠く」という意味があり、so farも文脈によって距離や到達範囲、限界を表します。
ただし、時間・距離・範囲・程度の4つを完全に独立した意味として暗記するより、「現在までの経過」なのか「到達できる地点や限界」なのかを見分ける方が実用的です。
1.時間を表すso far
最も頻度の高い用法です。現在までに起きたことや、現時点での進捗・実績を伝えます。
- We have received ten applications so far.
今までに10件の応募を受け付けました。 - So far, we haven't received a reply.
今のところ、返事は届いていません。
2.距離を表すso far
距離の文脈では、「それほど遠くまで」「ある距離まで」という意味になります。特に、goやwalkなど、移動を表す動詞と組み合わせると分かりやすくなります。
- I can only walk so far.
私はある程度の距離までしか歩けません。 - We have come so far.
私たちはずいぶん遠くまで来ました。
2つ目の例は、実際に移動した距離だけでなく、努力や活動の進展を比喩的に表す場合にも使えます。「ここまでよく頑張ってきた」というニュアンスになることもあります。
3.範囲や限界を表すso far
so farには、到達できる範囲や、何かを行える限度を示す用法もあります。「一定のところまで」「できる範囲には限りがある」といった意味です。
- We can only go so far without more information.
追加情報がなければ、私たちが進められるのは一定のところまでです。 - You can only take this argument so far.
この議論を押し進めるにも限界があります。
なお、「私の知る限りでは」と言いたい場合は、as far as I knowという表現もよく使われます。これはso far単独の用法と混同しないようにしましょう。
4.程度や行為の強さを表すso far
程度の用法では、「どこまで行うか」「どこまで踏み込むか」という限界がポイントになります。特に、go so far as to doは「~するまでに至る」「あえて~するほどだ」という意味です。
- He went so far as to apologize.
彼は謝罪するまでに至りました。 - I wouldn't go so far as to call it a failure.
それを失敗と呼ぶほどではないと思います。
ここでは「今まで」という時間の意味ではなく、行為や評価がどの程度まで及ぶかを示しています。so farを含む表現でも、前後の動詞や文の構造によって意味が変わることが分かります。
【例文で理解】so farの使い方と文頭に置くときの語順
so farは文末に置く形がよく見られますが、文頭に置いて「現時点での状況」を強調することもできます。どちらが正しいかという問題ではなく、何を目立たせたいかによって使い分けます。
文末に置く場合
- I have finished two chapters so far.
今までに2章まで終えました。 - She hasn't called me so far.
今のところ、彼女から電話はありません。 - We have learned a lot so far.
これまでに多くのことを学びました。
文末に置くと、何をしたか、何が起きたかを先に伝え、その実績や状況が「現時点まで」のものであることを補足できます。日常会話でも使いやすい語順です。
文頭に置く場合
- So far, everything is fine.
今のところ、すべて問題ありません。 - So far, we have completed half of the project.
現時点で、プロジェクトの半分が完了しています。 - So far, no one has complained.
これまでのところ、誰からも苦情は出ていません。
文頭のSo far,は、その後に続く内容全体を「これまでの経過についての報告」として提示します。文章やプレゼンテーション、業務報告などで、現在までの状況を整理して伝える際にも便利です。文頭では、so farの後にコンマを置く書き方が一般的です。
疑問文でも使える
- What have you done so far?
今までに何をしましたか。 - How is the meeting going so far?
会議は今のところどんな感じですか。 - How many pages have you written so far?
今までに何ページ書きましたか。
疑問文のso farは、相手の現在までの経験や進捗を確認する役割を持ちます。単に「何をしたのか」と聞くよりも、「ここまでの段階で何ができたのか」という意味合いが明確になります。
覚えておきたいのは、so far自体が特別な語順を要求するわけではないことです。通常の英文の構造を保ったまま、文末や文頭など、自然な位置に置けば使えます。
【現在完了形との関係】現在形・過去形でも使える?
so farと現在完了形は非常に相性がよく、英語学習ではセットで覚えることが多い表現です。British Councilの文法解説でも、so far、until now、up to nowは、現在完了形とともに使われる時間表現として紹介されています。
現在完了形は、基本的にhave/has+過去分詞の形で、過去の出来事や経験を現在と結びつけて伝えます。so farが示す「過去から現在まで」という時間の捉え方と一致するため、自然な組み合わせになります。
現在完了形を使う例
- I have watched five episodes so far.
今までに5話を見ました。 - We have made good progress so far.
これまでのところ、順調に進んでいます。 - She has visited three countries so far this year.
彼女は今年、今までに3か国を訪れています。
いずれも、現在までの実績を集計・評価しています。今後さらに視聴する、進捗が増える、訪問国が増える可能性があるため、現在までの状況を表す現在完了形がよく合います。
現在形を使う場合
現在形でも、現時点での状態や一般的な状況を述べる文脈ならso farを使えます。ただし、動作の進行状況を伝えるなら現在進行形が自然な場合もあります。
- So far, the plan works.
今のところ、その計画は機能しています。 - So far, the new system is working well.
今のところ、新しいシステムは順調に稼働しています。
1つ目は、計画が現状で機能していることを述べる表現です。2つ目は、導入後の稼働状況が現在まで順調に続いていることに焦点を当てています。実際の会話では、伝えたい状態に合わせて動詞の形を選びます。
過去形を使う場合
過去形もso farと絶対に組み合わせられないわけではありません。ただし、通常の「今までのところ」という意味で現在までの状況を述べるなら、現在完了形の方が自然な場合が多くなります。
- At that point, we had completed three stages so far.
その時点までに、私たちは3段階を完了していました。 - We walked so far that we had to take a break.
休憩が必要になるほど遠くまで歩きました。
1つ目は、過去のある時点を基準にしているため、過去完了形のhad completedを使っています。2つ目は距離・程度を表す用法で、過去の出来事を述べるため過去形のwalkedが使われています。
つまり、so farだけを見て時制を決めるのではなく、基準となる時点が現在なのか、過去なのかを考えることが大切です。昨日や昨年など、すでに終了した時点を明示して出来事を述べる場合は、通常、過去形を使います。
【比較表で整理】up to now・until now・by farとの違い
so farと混同しやすい表現に、up to now、until now、by farがあります。日本語に訳すと似た言葉になることがありますが、すべて同じ意味というわけではありません。特にby farは意味そのものが異なるため、区別して覚える必要があります。
| 表現 | 基本の意味 | ニュアンス・使い方 | 例文と和訳 |
|---|---|---|---|
| so far | 今のところ、これまでのところ | 現在までの経過や実績を振り返る。日常会話でも広く使われる。 | So far, so good. 今のところ順調です。 |
| up to now | 今まで、現在まで | so farに近い意味。現在までの期間や到達点を明確に示す。 | Up to now, we have received five orders. 今までに5件の注文を受けています。 |
| until now | 今まで、今に至るまで | 文脈によっては「今まではそうだったが、現在は違う」という変化や対比を強調する。 | Until now, I didn't know the truth. 今まで、その真実を知りませんでした。 |
| by far | 断然、はるかに | 比較や最上級を強調する表現。so farの「これまで」という意味とは異なる。 | This is by far the best option. これは断然、最良の選択肢です。 |
so farとup to nowの違い
so farとup to nowは、どちらも「今まで」「現在まで」という意味で使える、非常に近い表現です。例えば、これまでに受け取った注文数や、完了した作業量を説明する場合は、どちらを使っても自然な英文になることがあります。
ただし、so farは会話でも進捗報告でも使いやすい表現です。up to nowは、現在までの区切りを明確に示したい場合に選ばれることがあります。両者の違いを絶対的な文法規則として覚える必要はありません。
so farとuntil nowの違い
until nowも「今まで」という意味ですが、文脈によっては、今まで続いていた状態と現在の状態を対比させる働きがあります。
- So far, everything has gone well.
今のところ、すべて順調に進んでいます。 - Until now, I didn't understand the reason.
今まで、その理由が分かっていませんでした。
前者は現時点までの進捗を評価しています。後者は、今まで理解できていなかったという状態に焦点を当てています。ただし、until nowを使えば必ず状況が変化したことになるわけではありません。実際に変化が起きたかどうかは、文脈で判断します。
so farとby farの違い
この2つは、見た目が似ているものの意味は大きく異なります。so farは「これまでのところ」、by farは「断然」「はるかに」です。
- This is the best movie I've seen so far.
これは、今まで見た中で最高の映画です。 - This is by far the best movie I've seen.
これは、私が見た中で断然最高の映画です。
1つ目は、これまでに見た映画の中での評価です。2つ目は、最高という評価に強い差をつけています。so farは評価対象の範囲を示し、by farは比較の程度を強調する、と整理すると混同しにくくなります。
【会話で頻出】so far so goodの意味と自然な使い方
「so far so good」は、「今のところ順調」「ここまでは問題なし」という意味の定番フレーズです。進行中の仕事や学習、旅行、機器の使用状況などについて、現時点で大きな問題がないことを伝えます。
例えば、誰かに「How's your new job going?(新しい仕事はどう?)」と聞かれたとき、順調であれば次のように答えられます。
- So far, so good!
今のところ順調だよ。 - How's the project going?
プロジェクトはどう進んでいますか。 - So far, so good. We've finished the first stage.
今のところ順調です。第1段階が終わりました。
so far so goodは、完全な文章にしなくても会話の返答として成立する慣用表現です。「今のところは大丈夫」というニュアンスなので、将来の成功を保証する言い方ではありません。途中経過を簡潔に伝えたいときに便利です。
ビジネスでは使える?
社内の雑談や同僚との進捗確認など、カジュアルな会話では問題なく使えます。一方、顧客向けの正式な報告書や、進捗を厳密に記録する文書では、具体的な状況を説明する方が適切です。
- Everything is proceeding as planned.
すべて計画どおりに進んでいます。 - We have completed the first phase without any major issues.
大きな問題なく、第1段階を完了しました。
前者は計画との整合性、後者は完了した作業と問題の有無を明確にしています。so far so goodで済ませるか、具体的な成果を説明するかは、相手が必要としている情報によって判断するとよいでしょう。
【so far 意味】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:so farは「今のところ」と「今までに」のどちらが正しいですか?
A1:どちらも正しい訳です。現在の状態を評価するときは「今のところ」、これまでの実績や経験を数えるときは「今までに」「これまでのところ」が自然です。例えば、So far, everything is fine.は「今のところ、すべて問題ありません」、I have read three books so far.は「今までに3冊の本を読みました」と訳せます。
Q2:so farは現在完了形としか使えませんか?
A2:いいえ。現在完了形との組み合わせは一般的ですが、現在形や過去形でも使えます。現在までの実績を伝えるなら現在完了形、現在の状態を説明するなら現在形、距離を表す文や過去の出来事を述べる文なら過去形が使われることもあります。基準となる時点と文全体の意味に合わせて時制を選びましょう。
Q3:so farとby farはどう見分ければよいですか?
A3:so farは「これまでのところ」、by farは「断然」「はるかに」です。so farは現在までの経過や評価対象の範囲を示すのに対し、by farは比較や最上級を強調します。例えば、the best movie I've seen so farは「今まで見た中で最高の映画」、by far the best movieは「断然最高の映画」という意味になります。
まとめ:【プロの結論】so farは「現在まで」と「到達点」で使い分ける
so farを使いこなすために、最初からすべての日本語訳を暗記する必要はありません。まずは「今のところ」「これまでのところ」という基本の意味を押さえ、距離や限界を示す文脈では「ある地点まで」「一定の範囲まで」と読み替えることが大切です。
文法面では、現在完了形との組み合わせを基本にしつつ、現在形・過去形との違いを理解すると、英文を作る際の迷いが減ります。up to nowは近い意味の表現、until nowは文脈によって対比が生まれる表現、by farは比較を強調する別の表現として整理しておきましょう。
実際に英語を読むときは、so farを見つけたら、まず「時間の話か、距離や限界の話か」を確認してください。そのうえで、文の時制と前後の内容を見れば、自然な意味を判断しやすくなります。
そして、会話で現在までの状況を簡潔に伝えたいなら、「So far, so good.」から使ってみるのも一つの方法です。基本の意味、時制、類似表現の違いを押さえておけば、日常英会話からビジネス英語まで、so farをより正確に使えるようになります。