則本昂大投手のメジャー挑戦は、2026年1月、読売ジャイアンツへの移籍という形でひとつの節目を迎えた。海外FA権を行使した則本には、MLB球団からメジャー契約のオファーがあったと報じられていた。それでも最終的に選んだのは、推定3年総額13億円の巨人との契約だった。なぜ、実現目前とも受け取られたメジャー移籍を見送ったのか。
その背景には、MLB球団から提示された条件、米国の移籍市場の動向、救援投手としての評価、そして35歳というキャリアの転換期がある。2025年の防御率3.05、楽天イーグルスで積み上げた通算120勝という実績に加え、2026年の巨人での成績まで整理し、則本昂大のメジャー挑戦が残した意味と今後の可能性を検証する。
【2026年最新】則本昂大の所属球団は巨人!背番号43で新たなスタート

2026年10月27日現在、則本昂大の所属球団は読売ジャイアンツだ。2026年1月16日、巨人が海外FA権を行使していた則本との契約合意を発表。背番号は43となり、19日には入団会見が行われた。
日刊スポーツの入団会見報道によると、則本は巨人入りについて、FA宣言後に長い時間悩み、オファーを受けたことをうれしく感じたと説明した。そのうえで、巨人で頑張りたいという決断を示している。
この決断は、単に楽天から巨人へ移籍したというだけではない。長年の目標だったメジャー挑戦を視野に入れ、海外FA権を行使したうえで、最終的に国内の新しい環境を選んだという経緯がある。
巨人は則本の先発・救援双方の経験を評価して獲得に動いた。デイリースポーツが報じた阿部慎之助監督の構想でも、先発ローテーションへの期待に加え、クローザー経験を持つ投手としての安心感が挙げられていた。
一方、2026年シーズンの成績は、移籍時の期待と照らして厳しい結果となった。日本野球機構(NPB)の年度別成績によると、則本の2026年は18登板、3勝4敗、1ホールド、防御率4.72。投球回は61回、奪三振は43だった。
シーズンを終えた時点では、巨人の新戦力として即座に期待に応えたとは言い切れない。ただし、1年の成績だけで通算実績や能力のすべてが否定されるわけでもない。今後の評価では、先発としての投球回、失点を抑える能力、救援起用時の安定感を分けて見る必要がある。
【海外FA権の行使理由】則本昂大はなぜメジャー挑戦を決めたのか
則本が海外FA権の行使を表明したのは、2025年10月11日。スポニチアネックスの報道によると、当時34歳だった則本は、年齢的に最後のFAになる可能性が高いことを理由のひとつに挙げ、悔いのない野球人生にしたいという考えを明かした。
楽天との7年契約が2025年に終了するタイミングだったことも、大きな転機になった。長く所属した球団との契約が一区切りを迎えたことで、国内残留だけでなく、海外球団も含めて自分の進路を検討できる状況になった。
則本は、海外FA権を行使すれば日本と米国を含む40球団以上が選択肢になるという趣旨の説明もしていた。海外挑戦を検討するうえでは、メジャーへの憧れだけでなく、どの球団で、どのような役割を与えられ、どれだけ納得してプレーできるかが判断材料になる。
同年の米国での菅野智之の活躍も、則本にとって刺激のひとつだったと報じられている。ただし、海外FA権の行使を、菅野の成功だけが直接の原因だったと断定することはできない。本人が強調したのは、年齢を踏まえたキャリアの節目と、後悔を残さない選択だった。
2025年11月のファン向けイベントでは、海外に良い話があれば挑戦したいという意向を示していた。12月1日の日刊スポーツ報道でも、則本はウインターミーティング後に状況が変わることへの期待を語り、年内に納得できるオファーを得て決断したいとの見通しを示している。
ここで重要なのは、海外FA権の行使そのものがメジャー移籍の確約ではないという点だ。FA権は交渉の選択肢を広げる制度であり、実際に渡米するかどうかは、契約条件や球団の評価、本人が望む役割などを総合して決まる。則本はその選択肢を最後まで検討したうえで、巨人入りを決断した。
【メジャー契約オファーの真相】則本昂大はなぜMLB移籍を断念したのか
則本のメジャー挑戦をめぐって大きな注目を集めたのが、2026年1月に伝えられたMLB球団からのオファーだ。
1月8日、日刊スポーツは、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者が、則本にメジャー契約のオファーが届いていると伝えたことを報道した。同記者の情報では、MLB球団だけでなく、日本の複数球団からもオファーがあったとされている。
この報道によって、則本の挑戦は単なる希望や代理人を通じた市場調査ではなく、実際の契約交渉を伴う段階に進んでいたことが明らかになった。ただし、オファーが存在したことと、本人がその条件を受け入れられることは別問題だ。
スポニチアネックスは1月16日の報道で、米国の移籍市場が停滞気味だったことや、条件・環境面を総合的に判断した結果、則本がメジャー移籍を見送った経緯を伝えている。
つまり、メジャーに行けなかったという単純な話ではない。報道上はMLB球団から契約提示を受けていたものの、本人が最終的に選んだのは巨人だった。どの条件が決定的だったのかについて、本人の詳細な説明や契約書の内容が公表されているわけではないため、金額だけを理由に断念したと決めつけることはできない。
交渉の流れを時系列で整理すると、次のようになる。
| 時期 | 出来事 | 確認できるポイント |
|---|---|---|
| 2025年10月11日 | 海外FA権の行使を表明 | 年齢を踏まえ、悔いのない野球人生を送りたいという意向を説明。 |
| 2025年11月 | メジャー挑戦を視野に交渉を継続 | 海外に良い話があれば挑戦したいという姿勢を示した。 |
| 2025年12月1日 | オファーを待ちながら判断時期を模索 | ウインターミーティング後の進展に期待を寄せた。 |
| 2026年1月8日 | MLB球団からのメジャー契約オファーが報道される | MLB球団1球団と日本の複数球団からオファーがあったと伝えられた。 |
| 2026年1月15〜16日 | 巨人入りが報じられ、球団が契約合意を発表 | 推定3年総額13億円、背番号43で巨人入りが決定。 |
| 2026年1月19日 | 巨人の入団会見 | 悩んだ末に巨人でプレーする決断をしたと説明。 |
MLB契約の具体的な条件については、慎重に区別する必要がある。報道ではメジャー契約のオファーが伝えられた一方、球団名、契約年数、保証額、出来高、起用法などの詳細は公表されていない。
そのため、巨人の3年総額13億円と、MLB球団の提示額を具体的な数字で比較することはできない。比較可能なのは、巨人の契約総額が報道されていることと、MLB側の条件は詳細が明らかになっていないこと、そして則本が最終的に巨人を選んだという事実だ。
また、「メジャー契約」なら、必ずしも一定の登板機会や固定された役割が保証されるわけではない。実際の契約内容や球団の編成事情によって、先発か救援か、どのような競争環境に置かれるかは変わる。契約の肩書きだけで、選手にとって有利な条件だったかどうかを判断するのは難しい。
【救援投手としてのMLB評価】2025年成績の防御率3.05と通算120勝の意味
則本のMLB評価を考えるうえで、見逃せないのが先発投手としての長い実績と、2024年以降に示した救援投手としての経験だ。
則本は2013年に楽天でプロ入りし、1年目から15勝を挙げて新人王を獲得。2014年から2018年までは5年連続で最多奪三振のタイトルを獲得した。長年にわたって先発ローテーションを担ってきたことは、単に短いイニングを投げる投手とは異なる評価材料になる。
転機となったのは2024年だ。松井裕樹のMLB移籍などを背景に抑えへ転向し、同年は32セーブを記録して最多セーブのタイトルを獲得した。2025年も救援を中心に56試合へ登板し、3勝4敗、16セーブ、10ホールド、防御率3.05という成績を残している。
この2年間の実績は、MLB球団が則本を救援投手として評価した可能性を考えるうえで重要だ。デイリースポーツは、フェインサンド記者の報道をもとに、則本が過去2シーズンで48セーブを挙げた実績に触れ、MLBでは救援投手としての評価が考えられると伝えていた。
ただし、48セーブという数字だけで、MLBでも同じ役割を担えたと断定することはできない。NPBとMLBでは打者の構成や対戦環境が異なり、球速、変化球の質、空振りを奪う能力、四球や被本塁打を抑える力など、多角的な評価が必要になる。
2025年の防御率3.05は、56試合に登板したシーズンの結果として見るべき数字だ。16セーブに加えて10ホールドを記録しており、抑えだけでなく、試合の途中で登板する救援投手としても役割を果たした。一方、2024年の防御率は3.46であり、救援転向後の2年間が完全に安定していたわけではない。
加えて、2026年の巨人では防御率4.72と苦戦した。NPB公式記録では、同年は61イニングを投げて43奪三振、被安打72、被本塁打9、与四球20。2025年と比べて成績が悪化したことは、今後の評価を考えるうえで無視できない。
一方で、則本の強みは救援だけに限定されない。2026年の巨人では先発としての起用も含まれ、長いイニングを投げる能力を評価されてきた背景がある。MLB移籍を再び目指す場合には、救援で短いイニングを高い水準で抑えられることを示すのか、それとも先発として安定した投球を取り戻すのかが、評価を左右するポイントになる。
【楽天退団と巨人移籍】3年総額13億円・背番号43の契約をどう見る?
則本の楽天退団理由を、球団への不満や単純な金銭問題だけに結びつけるのは適切ではない。確認できる大きな背景は、7年契約が2025年に終了したことと、本人が海外FA権を使って次のキャリアを検討したことだ。
海外FA権を行使することは、必ずしも古巣との関係を断つ意思表示ではない。実際、則本はFA権の行使を表明した段階で楽天残留も含めて選択肢を検討していたと報じられている。最終的に巨人を選んだのは、海外移籍を含む交渉を経た結果だった。
巨人との契約は、推定3年総額13億円。背番号は43に決まった。金額の大きさからも、巨人が則本の実績と経験を高く評価して獲得に動いたことがうかがえる。
ただし、「年俸13億円」と理解するのは正確ではない。報じられているのは3年間の契約総額であり、年ごとの年俸配分や出来高などの詳細は公表されていない。総額と単年の年俸は分けて考える必要がある。
巨人が期待したのは、通算120勝を積み上げた先発投手としての経験だけではない。抑えとして最多セーブのタイトルを獲得した実績もあり、チーム事情に応じて役割を変えられることが獲得の利点になる。
楽天時代のチームメートだった田中将大との再共闘も話題になった。スポニチアネックスは、楽天の看板投手として活躍した両者が巨人で再び同じチームになる点を報じている。環境が変わっても、経験豊富な投手同士が刺激し合えることはチームにとってプラス材料だ。
一方、メジャー挑戦を期待していたファンにとっては、巨人入りを複雑に受け止める余地もあった。一部報道では、海外挑戦を強く期待していた関係者の戸惑いも紹介された。ただし、そうした反応の一部だけでファン全体の評価を代表させることはできない。
則本の選択を評価するなら、「メジャーに行かなかった」という結果だけで判断するのではなく、海外FA権を使って実際のオファーを検討し、最後は国内で明確な契約を選んだという過程を見るべきだろう。挑戦を目指したことと、最終的に巨人を選んだことは矛盾しない。
【今後MLB移籍の可能性】則本昂大が再びメジャーを目指す条件とは
2026年10月時点で、則本のメジャー挑戦は実現していない。巨人との契約を結んだ以上、今後の移籍を考える際には、現在の契約関係と2026年シーズンの成績を踏まえる必要がある。
最初に、今回の巨人との契約は推定3年総額13億円と報じられている。契約期間中にMLBへ移籍できる具体的な条項があるかどうかは、公表情報からは確認できない。したがって、今後の移籍の可能性を考える場合も、本人の希望だけで自由に移籍できると想定することはできない。
再びMLB球団の関心を集めるためには、少なくとも競技面で評価を高める必要がある。救援投手として挑戦するなら、短いイニングでの安定感や奪三振能力、四球の抑制、重要な場面での失点防止が重要になる。先発として評価を受けるなら、投球回を重ねても球威や制球を維持できることが求められる。
2026年は防御率4.72という結果に終わったため、次のシーズンでの立て直しは重要な課題だ。数字を改善することに加え、先発と救援のどちらで最も高い価値を発揮できるのかを明確にすることが、今後のキャリアを左右する。
もうひとつの判断材料は、本人がどのような役割を希望するかだ。メジャー契約という言葉だけでは、先発候補として評価されるのか、ブルペンの一員として見られるのか、具体的な起用法までは分からない。契約条件、競争環境、役割への納得感を含めて判断する必要がある。
現時点で再挑戦の可能性をゼロと断定することはできない。しかし、すでに巨人との複数年契約を結び、2026年シーズンも終えている。まずは巨人で実績を積み直し、その先にどのような選択肢が生まれるかを見守る段階だ。
【則本昂大メジャー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:則本昂大はメジャー契約のオファーを受けていたのですか?
A1:はい。2026年1月、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者の情報として、MLB球団からメジャー契約のオファーがあったと日刊スポーツなどが報じました。ただし、球団名や契約金額、契約年数などの詳細は公表されていません。
Q2:則本昂大がメジャー移籍を断念した理由は何ですか?
A2:報道では、米国の移籍市場の停滞や、契約条件・環境面を総合的に判断したことが背景として伝えられています。本人が特定の条件だけを決定的な理由として公表したわけではなく、金銭面だけが原因だったとは断定できません。
Q3:則本昂大の巨人での契約内容と背番号は?
A3:2026年1月16日に契約合意が発表され、契約は推定3年総額13億円、背番号は43です。13億円は3年間の総額であり、単年の年俸や出来高の内訳は公表されていません。
Q4:則本昂大の2025年成績とNPB通算成績は?
A4:2025年は56登板、3勝4敗、16セーブ、10ホールド、防御率3.05でした。海外FA権を行使した時点では、NPB通算120勝99敗、48セーブ、防御率3.12でした。2026年終了時点では、通算123勝103敗、48セーブ、防御率3.17となっています。
Q5:則本昂大が今後メジャーへ移籍する可能性はありますか?
A5:将来的な可能性を完全に否定することはできません。ただし、巨人との契約期間や契約条件、球団との調整が関係します。2026年シーズンは防御率4.72だったため、まずは成績を立て直し、先発・救援のどちらでも安定した実績を示せるかが焦点です。
まとめ:【プロの結論】則本昂大のメジャー挑戦から見える今後の評価軸
則本昂大のメジャー挑戦は、MLB球団からオファーがあったと報じられながら、2026年1月の巨人入りによって実現しなかった。海外FA権を行使した理由には、年齢的に最後のFAになる可能性を踏まえ、悔いのない野球人生を送りたいという本人の考えがあった。
最終的に選んだのは、推定3年総額13億円、背番号43という巨人での新たなキャリアだった。契約条件や環境面を総合的に判断したと報じられている一方、MLB側の具体的な提示条件は公表されておらず、単純な金額比較で決断の理由を説明することはできない。
則本の実績を評価するうえでは、NPB通算120勝という先発投手としての実績と、2024年・2025年に記録した48セーブという救援投手としての実績を分けて見ることが重要だ。異なる役割を経験してきたことは強みだが、2026年の防御率4.72は今後の課題も示している。
プロ野球選手の海外挑戦は、夢や実績だけで決まるものではない。契約内容、役割、競争環境、年齢、本人のキャリア設計が交差する意思決定だ。則本の場合、メジャーを目指したこと自体が失敗だったわけではなく、実際に選択肢を探ったうえで巨人を選んだことが重要な事実となる。
今後の注目点は、巨人でどこまで本来の投球を取り戻せるか、そして先発・救援の双方で価値を示せるかだ。2026年の成績だけでキャリアの結論を出すのではなく、次のシーズンでの立て直しと、その先に生まれる選択肢を追うことが、則本昂大の今後を見極めるうえで最も重要になる。