かつて全国のスーパーや商店街で見かけた「コロちゃんのコロッケ屋!」。手頃な価格の揚げたてコロッケで人気を集め、最盛期には全国約700店舗にまで拡大したチェーンですが、2007年8月に運営会社のコロちゃん株式会社が自己破産を申請しました。負債総額は約25億円。あれほど身近だった店が、なぜ短期間で姿を消したのでしょうか。
2026年現在も、当時の屋号を掲げて営業を続ける店舗が確認されています。生協などで扱われる冷凍コロッケもあり、商品まで完全になくなったわけではありません。ただし、かつての全国チェーンが復活したという意味ではありません。ここでは、倒産までの経緯、フランチャイズの仕組み、現存店の情報、チャンカワイの実家にまつわるエピソード、そして「コロッケのころっ家」との違いまで整理します。
【コロちゃんコロッケは今も買える?2026年の現存店と冷凍商品】

結論からいえば、2026年現在も「コロちゃんのコロッケ屋!」の屋号で営業する店舗があり、冷凍商品も流通しています。ただし、全国700店舗規模のチェーンがそのまま存続しているわけではありません。
2026年1月に営業が紹介された「元八王子店」
東京都八王子市の地域情報メディア「号外NET八王子市」は、2026年1月31日、八王子市元八王子にある「コロちゃんのコロッケ屋!」を紹介しました。
記事によると、店主は長年同チェーンで働いてきた人物で、2007年の本部破綻後も、店舗の名前やメニューを維持して営業を継続。北海道で同チェーン向けの材料を製造していた会社の協力もあり、当時のレシピを受け継いでいるとされています。記事では、看板商品のコロちゃんコロッケが1個93円と紹介されました。これは取材時点の価格であり、現在の販売価格を保証するものではありません。
同記事では、全国に残る店舗は10店未満との説明も紹介されています。ただし、これは公式の全国店舗一覧に基づく確定数ではありません。地域や店舗によって営業状況が異なるため、実際に訪問する場合は、最新の営業情報を確認するのが確実です。
冷凍の「コロちゃんコロッケ」も販売されている
店舗まで足を運べない人にとって、もう一つの選択肢が冷凍商品です。コープデリの2026年9月掲載の商品一覧では、ニッキーフーズ製造の「コロちゃんのコロッケ屋!」ブランドの商品として、次の品目が掲載されていました。
- 「コロちゃんコロッケ」600g・10個入り:税込537円
- 「レンジでコロちゃんコロッケ」325g・5個入り:税込378円
- 「コロちゃんのコロッケ屋!メンチカツ」450g・10個入り:税込486円
上記は掲載カタログの価格で、注文時期や地域、在庫によって取り扱いが異なります。特に、生協の宅配サービスは利用地域が限られるため、全国のスーパーで常時購入できると考えるのは早計です。
ここで押さえたいのは、冷凍商品の販売と、かつてのフランチャイズチェーンの存続は別の話だという点です。商品名が残っていることだけを理由に、コロちゃん株式会社が復活したと判断することはできません。
【全国700店舗へ】コロちゃんのコロッケ屋!はなぜ人気を集めたのか
コロちゃんのコロッケ屋!の始まりは、1996年9月。岐阜県恵那市で、1個50円のコロッケを販売する直営店としてスタートしました。翌1997年からフランチャイズ展開を進め、2000年5月にはコロちゃん株式会社として独立。全国へ店舗網を広げていきます。
当時の魅力は、単にコロッケが安かったことだけではありません。スーパーの店頭や商店街など、買い物や通学の途中で立ち寄りやすい場所に小規模な店舗を設け、注文を受けてから揚げるスタイルを採用したことも支持につながりました。
1個50円前後という手頃な価格は、日常のおやつや夕食のおかずとして買いやすく、特別な外食ではなく生活の延長で利用できるものでした。小さな売り場で営業できるため、大規模な飲食店に比べて出店場所の選択肢を広げやすかった点も、急速な店舗拡大を後押ししたと考えられます。
当時の報道によると、2002年には直営店とフランチャイズ店を合わせて約700店舗に到達。海外にも進出し、英国やケニアなどで事業を展開しました。海外3カ国への進出という情報も伝えられており、国内の小さなコロッケ店にとどまらない成長戦略を描いていたことがうかがえます。
売上高も拡大期には大きな数字を記録しました。2003年3月期の売上高は約37億5,300万円。低価格の商品を小規模店舗で販売し、フランチャイズによって店舗数を増やすモデルが、当時の外食・中食市場で存在感を示していたのです。
【2007年8月13日】コロちゃんコロッケはなぜ自己破産したのか
全国に700店舗規模のネットワークを築いたチェーンが、なぜ自己破産に至ったのでしょうか。2007年8月14日、帝国データバンク名古屋支店の発表を基に、J-CASTニュースなどが運営会社の自己破産申請を報じました。
申請日は2007年8月13日、負債総額は約25億円。報道では、外食産業の競争激化や個人消費の低迷、フランチャイズ加盟店の離脱、出店費用や広告宣伝費のための借入金増加などが、経営悪化の背景として挙げられています。
倒産の経緯を理解するには、単純に「コロッケが売れなくなった」と考えるのではなく、売上高の減少と拡大路線を支えた費用負担の両方を見る必要があります。
| 時期 | 主な出来事 | 経営上の意味 |
|---|---|---|
| 1996年9月 | 岐阜県恵那市でコロッケ販売を開始 | 低価格・小規模店舗モデルの出発点 |
| 1997年 | フランチャイズ展開を開始 | 直営店以外にも店舗網を拡大 |
| 2000年5月 | コロちゃん株式会社として独立 | チェーン運営を本格化 |
| 2002年 | 全国約700店舗に拡大 | 国内外で積極的な出店を進める |
| 2003年3月期 | 売上高約37億5,300万円 | 拡大期の業績を記録 |
| 2007年3月期 | 売上高約27億円 | ピーク時から売上高が減少 |
| 2007年8月13日 | 名古屋地方裁判所に自己破産を申請 | 負債総額は約25億円と報じられた |
※年表は当時の報道に基づくものです。売上高や負債額は報道された数値であり、店舗数は時期や集計方法によって異なる場合があります。
原因1:コンビニなどとの競争が激しくなった
コロッケは、家庭の食卓にもコンビニにもスーパーの惣菜売り場にも並ぶ商品です。専門店ならではの揚げたてという魅力があっても、消費者の選択肢が増えれば、価格だけで安定した売上を確保することは難しくなります。
コロちゃんのコロッケ屋!は低価格を強みにしていましたが、コンビニエンスストアなどとの競争が激しくなるなかで、売上高が伸び悩みました。個人消費の低迷も重なり、かつての出店ペースを維持するための経営環境は厳しさを増していきました。
原因2:フランチャイズ加盟店の離脱
フランチャイズ方式は、本部がすべての店舗を自社資金で出店する必要がないため、短期間で店舗数を増やしやすい仕組みです。しかし、加盟店側の採算が悪化して離脱が増えれば、本部にとっても事業運営や収益確保が難しくなります。
コロちゃんの場合も、報道では加盟店の離脱が経営悪化の要因として挙げられています。店舗数の拡大そのものが成功を保証するわけではなく、加盟店が継続して利益を得られる環境を維持できるかどうかが重要だったのです。
原因3:新業態への進出でも主力事業の不振を補えなかった
同社は2003年以降、ハンバーガー、パン、カレーなど、コロッケ以外の業態にも展開しました。しかし、報道によれば、こうした新規事業は主力のコロッケ部門の不振を補うまでには至りませんでした。
出店費用や広告宣伝費のための借入金が膨らむ一方、売上高は2003年3月期の約37億5,300万円から、2007年3月期には約27億円へと減少。売上高が残っていても、借入金の返済や店舗運営に必要な資金を確保できなければ、経営を維持できるとは限りません。
こうした要因が重なり、2007年8月13日の自己破産申請に至りました。倒産を一つの理由だけで説明するよりも、競争環境の変化、加盟店の動向、事業拡大に伴う資金負担が同時に進んだ結果として捉えるのが実態に近いといえます。
【フランチャイズ加盟料の実態】低コスト出店の強みと限界
コロちゃんコロッケの急成長を支えた仕組みの一つが、フランチャイズ加盟店を増やす戦略でした。当時の報道では、約2坪のブース型店舗や、開店資金約280万円という比較的小規模な出店モデルが紹介されています。
ここで注意したいのは、開店資金約280万円という数字は、加盟料そのものと同じではないという点です。開店資金には、店舗設備などの費用が含まれる可能性があり、加盟金や保証金、内装費、運転資金などを個別に区別する必要があります。当時の加盟料の正確な金額を、この数字だけから断定することはできません。
小規模店舗は出店しやすい一方、利益を確保し続ける必要がある
小さな売り場で始められることは、加盟希望者にとって大きな魅力です。広い客席を備えた飲食店と比べれば、店舗面積を抑えやすく、買い物客が集まる場所に出店できれば、テイクアウト需要を取り込みやすいという利点もあります。
ただし、初期投資が小さいことと、営業を続けやすいことは同義ではありません。原材料費、人件費、賃料、光熱費、油の交換などの費用は営業中も発生します。低価格商品を主力とする場合は、1個当たりの利益が限られるため、販売数量と経費の管理がとりわけ大切です。
加えて、フランチャイズでは本部と加盟店の利益構造が一致しているかどうかも重要になります。本部が店舗数を増やせても、個々の加盟店が十分な利益を得られなければ、閉店や契約離脱が起こりやすくなります。
コロちゃんコロッケの事例から読み取れるのは、低い初期投資と大量出店は成長の手段にはなっても、継続的な収益を保証するものではないということです。フランチャイズの実態を判断する際は、加盟料の安さだけでなく、店舗当たりの採算、仕入れ条件、ロイヤリティー、契約解除の条件、運転資金まで確認する必要があります。
【評判と実態】チャンカワイの実家も加盟していたコロちゃんコロッケ
コロちゃんコロッケが今も話題になる理由の一つは、平成の街角を彩ったブランドとしての記憶です。手頃な価格で買えること、注文後に揚げてもらえること、小さな店舗が身近な場所にあったことは、このチェーンを特徴づける要素でした。
一方、評判を現在の全国的な口コミとして一括りにするのは難しい面があります。現存店と冷凍商品では、調理方法や提供環境が異なり、価格も当時の50円前後から変化しています。昔の店舗で食べた味を求める人にとっては、現在の商品を購入しても同じ体験になるとは限りません。
チャンカワイの実家とフランチャイズのつながり
2026年4月30日、日刊スポーツやスポニチなどは、お笑いコンビ「Wエンジン」のチャンカワイが、実家でコロちゃんコロッケのフランチャイズ店を営んでいたことをテレビ番組内で明かしたと報じました。
報道によると、チャンカワイは2026年4月29日放送のTBS系「巷のウワサ大検証!それって実際どうなの会」で、両親が自身の上京後に店を始めたため、それまで話す機会がなかったという趣旨の説明をしています。
このエピソードは、コロちゃんコロッケが単なる大手チェーンではなく、各地の個人や家族が加盟店を運営する仕組みで広がっていたことを示す一例です。ただし、報道で明かされたのは過去の家業についてであり、実家の現在の営業状況まで示されたものではありません。
当時の評判を現在の価値に置き換えると
コロちゃんコロッケの魅力は、専門店の揚げたてを比較的安価に楽しめるという、分かりやすい価値にありました。反対に、低価格を維持するためには、仕入れや調理、店舗運営を効率化しながら、一定の販売数量を確保する必要があります。
消費者にとっての魅力と、事業者にとっての収益性は別の問題です。安くて買いやすい商品が支持されていても、店舗運営にかかる費用や競争環境の変化によって、事業全体が立ち行かなくなることはあります。コロちゃんコロッケの興亡は、その違いを考えるうえでも示唆に富んでいます。
【コロッケのころっ家との違い】名前が似ていても別のチェーン
コロちゃんコロッケを検索すると、「コロッケのころっ家」という別のコロッケ専門店が見つかることがあります。どちらもテイクアウトを中心としたコロッケ店ですが、コロッケのころっ家は、2007年に自己破産を申請したコロちゃん株式会社のチェーンがそのまま復活したものではありません。
「コロッケのころっ家」の公式サイトでは、運営本部として株式会社コロッケエンターテイメントフーズが案内されています。同社の設立日は2020年10月26日で、飲食店の運営やフランチャイズ事業などを手掛けています。運営会社と事業の成り立ちが異なるため、両者を同一のブランドや企業として扱うのは適切ではありません。
両者の違いを整理すると、次のようになります。
- コロちゃんのコロッケ屋!:2000年に独立したコロちゃん株式会社が運営していたチェーン。2007年8月13日に自己破産を申請し、全国の店舗網は大きく縮小した。
- コロッケのころっ家:株式会社コロッケエンターテイメントフーズが運営する別ブランド。2020年設立の会社を中心に、コロッケ専門店やフランチャイズ事業を展開している。
商品を買うときは、店舗名だけでなく、運営会社や販売元も確認すると混同を避けやすくなります。冷凍食品についても、ブランド名、製造者、販売地域、商品規格を見れば、かつての店頭商品と現在の流通商品を区別しやすくなります。
【プロの結論】コロちゃんコロッケの現在から学べること
コロちゃんコロッケの歴史を振り返ると、低価格で分かりやすい商品を、小規模な店舗とフランチャイズで全国へ広げたことが成長の原動力でした。しかし、その成功を支えた仕組みは、競争激化や売上高の減少、加盟店の離脱、借入負担の増加が重なると、逆に経営を圧迫する要因にもなりました。
約700店舗という規模は、ブランドが多くの消費者に浸透したことを示します。一方、店舗数の多さだけでは、各店舗の採算や本部の財務状況までは分かりません。フランチャイズの成長を評価するには、出店数だけでなく、既存店の売上、加盟店の継続率、資金調達、収益の持続性を見る必要があります。
消費者にとっての現在の判断基準も明確です。揚げたての昔ながらの味を求めるなら、営業が確認できる現存店を探す。家庭で手軽に食べたいなら、生協などで取り扱われる冷凍商品を確認する。別のコロッケ専門店を探しているなら、「コロッケのころっ家」などの運営会社やブランドを見分ける。この3点を押さえれば、検索で得た情報を実際の購入につなげやすくなります。
また、現存店の存在は、チェーン本部がなくなった後も、店舗の運営者や仕入れ先との関係によって商品や屋号が受け継がれる場合があることを示しています。企業としての存続と、地域に根付いた店舗の継続は、必ずしも同じではありません。
【コロちゃんコロッケ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:コロちゃんコロッケは2026年現在も営業していますか?
A1:はい。2026年1月には、東京都八王子市元八王子の「コロちゃんのコロッケ屋!」が地域メディアで紹介されています。ただし、全国700店舗規模のチェーンが存続しているわけではなく、現存店は限られています。
Q2:コロちゃんコロッケの自己破産はいつですか?
A2:運営会社のコロちゃん株式会社は、2007年8月13日に名古屋地方裁判所へ自己破産を申請しました。負債総額は約25億円と報じられています。
Q3:コロちゃんコロッケが倒産した理由は何ですか?
A3:コンビニエンスストアなどとの競争激化、個人消費の低迷、フランチャイズ加盟店の離脱、売上高の減少、出店費用や広告宣伝費に伴う借入負担などが重なったためです。特定の一つの理由だけで倒産したわけではありません。
Q4:冷凍のコロちゃんコロッケは今も買えますか?
A4:生協の宅配商品一覧には、ニッキーフーズ製造の「コロちゃんコロッケ」などが掲載されています。ただし、取り扱いは地域や注文時期によって異なります。商品名が残っていることは、かつての運営会社が復活したことを意味しません。
Q5:「コロッケのころっ家」はコロちゃんコロッケの後継ブランドですか?
A5:運営会社が異なる別ブランドです。「コロッケのころっ家」の運営本部は株式会社コロッケエンターテイメントフーズで、2020年設立。2007年に自己破産を申請したコロちゃん株式会社と同一の会社ではありません。
Q6:チャンカワイの実家は現在もコロちゃんコロッケを営業していますか?
A6:2026年4月のテレビ番組に関する報道では、チャンカワイの両親が過去にコロちゃんコロッケのフランチャイズ店を営んでいたことが紹介されました。ただし、現在の営業状況については、同報道からは判断できません。
まとめ:コロちゃんコロッケの今後と、失敗しない情報の見極め方
コロちゃんコロッケは、全国約700店舗にまで広がった一方、2007年8月13日に約25億円の負債を抱えて自己破産を申請したチェーンです。競争激化や加盟店の離脱、売上高の減少、借入負担などが重なり、全国規模の店舗網は失われました。
それでも、2026年には元八王子店の営業が紹介され、生協の宅配カタログには冷凍商品が掲載されています。ブランドの歴史が完全に途絶えたわけではありませんが、店舗と冷凍商品、そして別ブランドの「コロッケのころっ家」は、それぞれ区別して考える必要があります。
昔の味をもう一度楽しみたいなら、現存店の営業状況や冷凍商品の販売地域を確認することが第一歩です。そして、このチェーンの歩みから学べるのは、店舗数や知名度が大きくなっても、事業の持続性は別の問題だということ。コロちゃんコロッケの歴史は、身近な食品ブランドの栄枯盛衰と、フランチャイズ経営の難しさを今に伝えています。